嘘の後輩と嘘の先輩

私は今日映画を見なかった、すごく見たくて今日が最終日で私はすっかり準備万端だったのに映画館まで行きたくなくなってしまったからだ、だけど自分で選択してその通りに行動するのは気持ちよかった、たまにはそんな事があって良かった、卒業式の日に先輩と夜、歩いていると「ちょっと見ててね」と言い先輩が駐車場の方を向いて手を掲げて「えい」と言うと止まっていた車達のフロントライトが一斉に点滅しだした、先輩が手を降ろすとそれは止み、何事も無かったのような静寂が帰ってきた、私は驚いて「今のなんですか!?」と興奮気味に言うと満足げに振り返った先輩はニヤニヤしながら「ひみつ」と言った、死というものが私はまだよくわからない、辞めてしまったアルバイトの同僚、二度と会わないその人はその人にとっても私にとってもお互い死んだ様なものだと思う、死はなに?飼い犬が死ぬ所を想像した、この世の終わりだ。死はそういうもの?人がどうやら怖いようだ、一拍で嫌われたような気配がする時があるあの人はそんな事では嫌わないとは思えないから、人が人を嫌う瞬間は一瞬だと思う、どうやら嫌われたらしい、先輩は卒業式の前の日に失踪した、先輩先輩、先輩は卒業式のあの夜魔法が使えたんですね、先輩、その魔法を今でも後輩を驚かすために使っていますか?