守護犬B

欠けた爪は屋根に置いた

ワンと吠えられたらどれほど救われるだろう

土に埋めた骨

そんな顔するなよ

全てにいいえと言った身体ははいと

僕ら発狂が大好きだったね

なめらかな朝焼けを見て眠る犬

探す充電器はどこ

銀色の骨が消えてしまう

深夜一時の鳴き声

重い肉と骨の衣服は置いていって

まっさらな21gに

崩壊の中進む焦りを知らない四足

エアコンの吐く息きらいな犬

喋らなくていいよただ一声

内蔵が痛い

フラッシュバックそんな日々

錯覚犬

消えないで犬うしろみて薄い絶望

笑いながら震える

鳴らす歯はどこ

感情は忘れていない

プラネタリウムなんてない

届かない空には鳥

高いところに行けば届くかな

バカな頭でそんなこと

分かるかな

追いかけて犬